楽器のこと
楽器は奏者を選べない。
でも楽器を作る人間は、自分が作っているその楽器の理想とする音がどんな音なのかというイメージはあるはずで、それがどんな音楽のための音かということも見えている。
すぐれた演奏家はその楽器がどんな音楽を奏でたがっているのかを、もしかして直感的に感じ取ってしまうのかもしれない。そんなことを昨夜の高田元太郎の演奏を聴いておもった。
プロの演奏家が弾く水原洋のモダンギターをはじめて聴いた。
「ギターはもう進化しなくてもいい」という水原洋の考えに同調した瞬間だった。
一般的に賛美されるモダンギターは、「ステージを這うような低音、華やかにきらめく高音、あまい音色、一音をふくよかに見せる倍音、大ホールに響きわたる音量」などといった言葉で表現される。
その観点からすると水原ギターは物足りないと感じる人がいるかもしれない。
ところが違う。
ハープシコードあるいはハープをおもわせるその音は、淡々とバッハの世界を展開していく。
バッハがこんなにもスマートでスリリングでロマンチックでダイナミックだとおもったことはない。演奏者の力量に負うところがおおきいが、水原ギターの真の魅力がここに隠されているとおもった。
どう違うのか気になる方は、9月15日杉並公会堂小ホールで確認できるかもしれない。(当日水原ギターを使うかどうか不明なので)
個人的にはぜひ使ってもらいたい。すばらしかった。
余談だが河野智美は一般的に出回っている画像よりはるかに美人。

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