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2009.06.15

野中の一本杉




昔、六郷の小西地主家におかねという女中がいた。おかねは主家に忠義で飲食の節約にやかましく、下男達に少ししか与えなかった為、憎まれていた。ある年の三月の節句の餅つきのとき、合いどりして臼の中に手を入れたおかねを男達は謝ったふりをして、臼の中につきこみ殺してしまった。小西家ではおかねを哀れみ、厚く葬って塚に埋め、塚印に一本の杉を植えた。「(羽後の伝説)より抜粋」


地主の小西家というのは小西理兵衛家のこと。六郷には小西の姓が多いが、この小西理兵衛家が宗家とされる。小西理兵衛は文芸にも造詣が深かったようだ。1916に『富岳詩集』という本を出している。

小西理兵衛家は火災により焼失してしまったが、一番古い分家に小西嘉兵衛家がある。現存する建物のその威容な佇まいは、家の歴史を偲ばせる重厚さに溢れている。ちなみに、旅行誌『旅の手帳』に記事を書いている小西一三氏の実家がここである。氏のお姉さんとお話しさせていただいたことがある。

本題に戻ってこの野中の一本杉。
樹齢は推定300年。目の高さの周囲は5メートルを超える。写真が小さくて恐縮だが、根本に立った人の大きさを見ていただければその巨大さが分かるだろう。場所は美郷町野中字上村256。

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